悪いことがしたい、いい子でいたい

痩せたいけど、美味しいもの食べたい。貯金したいけど、観劇もコスメも我慢したくない。ゴロゴロしたいけどどこか遠くへいきたい。

だから私はメイクする

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話題のこの本を読んだ。

 

だから私はメイクする 悪友たちの美意識調査

 

だから私はメイクする 悪友たちの美意識調査

だから私はメイクする 悪友たちの美意識調査

 

 

私はブスだ。

26年デブでブスとして生きている。いやデブになったのは高3ぐらいから。バスケットボール部を辞めた。運動をやめた。

それでも高校生のうちはチャリ通だったので運動せざるを得なかったが、大学生になって動かなくなった。ダイエットを何度か試みてるけど、痩せれた試しがない。

 

ただでさえブスな顔が、デブになってかわいくなるわけがない。 

 

私は自分自身の顔が嫌いだ。

鏡で見るたびに、写真で見るたびにゾッとする。インスタ映えな場所、インスタ映えな行為、その写真に写りこむ醜い自分が嫌いだ。

 

オシャレな鏡ばりで見かけるとこんなスタイルの悪いブスはなぜ笑ってるのかという気分になる。

笑顔が嫌いなのだ。

 

テンプレートみたいな顔して、テンプレートみたいなポーズでインスタ映えが出来るそんな女子は好ましくないがきっとどこかで憧れている。

今回のだから私はメイクをするはどこか似てるようで似てない存在に感じてしまった。

 

私は親にブスだと言われて育ってきた。

母はミスになったことがあるらしく、美人でスタイルよし、二重で色白、首だってずっと長い。少女趣味のメルヘンおばさんになってもそれがよく似合う。猫っ毛な髪の毛も羨ましい。

私は、父にそっくりで首が太く、一重で色黒。パステルカラーは似合わない。目つきは悪い。髪の毛はくるくるで剛毛。

 

昔の母の口癖は「あなたはお父さんに似ちゃったから…」であった。

 

従姉妹からも女の子はお父さんに似たほうが幸せになるんだって、言い聞かせられて育った。

それはブスだという刻印を私に強く刻み込んだ。

 

母と喧嘩すると「そんな性格だから顔がさらにブスになるんだ」とか「デブでブスで取り柄がないなんて最低」と言われてきた。

母が望むこと、母が望む結果を一度も出したことのない私はその言葉を受け入れて生きてきた。

ある程度は世間でいう、毒親なのかもしれないが、私は何やかんやで調子がいい時や気があうときの母は好きなのだ。母は母なりに私のことをきっと弟以下で愛している。

 

小学校までは共学に通っていたが、可愛いと言われたことはなく女子校へ進学した。褒め言葉はスタイルがいいだった。

男の子と関わることなく、女子校をエンジョイした。他校の文化祭でアドレスを渡されることがあったのだが、その当時めんどくさくてパソコンメールを教えた記憶がある。

自然消滅した。

中高で私のオタクは開花した。ジャニヲタ、ヅカヲタ、ヲタクである楽しさとそれと同時に担当、贔屓のためにオシャレをすることを学んだ。担当カラーは当時紫だったので紫のものを喜んで身につけた。

それでも高校生までは化粧禁止染髪禁止のカトリック女子校だったのでほとんどメイクもしたことはなく、髪も染めたこともない地味な大学生になった。高校の終わりかけの頃、初めてフルメイクを人にしてもらった日、お茶会といわれるファンミーティングへ行ったのだ。

そこで贔屓が反応してくれたのを思い出す。

 

大学生になるとバイトを始めて、私はデパコスに目覚めた。

大学生になる春、母と高島屋JILLSTUARTで一式揃えたのだ。JILLSTUARTの仕上がりは夢夢しくてこれが似合う女の子になりたいと思った。

 

そこからMAC、THREE、NARS、CHANELシュウウエムラ、addiction、YSL、口コミをみたり、ときめいたものはお財布と相談して買ってみた。

ミーハーなのでブラデリスがいいと聞いたらブラデリスニューヨークに出向き育乳ブラを買い、元鈴木さんのおすすめコルセットを試す。

でも根本は勉強嫌いで努力ができない。

継続することは出来ない。

 

未だに私の顔は完成していない。

ピンときてない。メイクがうまいねとたまに言われる。だんだん二重幅は出来てきつつある。整形したいとあまり思わないけど、脂肪吸引と目の切開とかぐらいならやるべきなのかもしれない。

 

だから私はメイクをするに出てくる女の人たちはここを突き抜けて、というか元から可愛いんだろうなあという印象を受けたのだ。

宇垣アナとかのイメージなのかもしれない。

 

正解を探してさまよい続ける。

人並みを目指して。顔もキャラもスタイルも。人並みに好きになってもらうために。そして自分自身も愛せるために。

 

人並みになりたいから、だから私はメイクする。