月組公演のカンパニーとBADDYをみてきた。
初宝塚の友人を連れて。
演劇をやってる友人だったのでカンパニーの方はなかなか思うところがあったのか面白いと言っていた。実際チケットノルマがあったりバイト掛け持ち生活だったりきっと通ずるところは多い、
とはいえ、独特の宝塚のスターシステムやそもそもチケット出しの雰囲気に圧倒されたようだ。
最後の『月が綺麗ですね』でときめいているお姉様をみてびっくりしてたので、みんな心には少女を飼ったまま歳を重ねているんだよって言ったら『お前にはそういうらしさがない』と言われた。最近確かに宝塚にときめきが足りてないかもしれない。観劇がただの消化試合になることも多い。
そんな私でも全力で夢女子になれる今のトップスターは珠城りょうだと私は力説したい。冴えないバツイチサラリーマンをあんなに愛おしく感じることは現実にはない。
さて私はあんまりカンパニーにおいて語ることはない。
このブログのタイトルにも使ったぐらい
悪いことがしたい
いい子でいたい
このBADDYの歌詞に頭はクラクラきたのだ。
みんなそうだと思う。悪いことがしたいけどいい子でいたい。美味しいもの食べたい、痩せていたい。観劇はしたい、メイク道具も欲しい、貯金したい。
舞台は地球首都・TAKARAZUKA-CITY。世界統一され、戦争も犯罪も全ての悪が鎮圧されたピースフルプラネット“地球”に、月から放浪の大悪党バッディが乗り込んでくる。バッディは超クールでエレガントなヘビースモーカー。しかし地球は全大陸禁煙。束縛を嫌うバッディは手下たちを率い、つまらない世の中を面白くするためにあらゆる悪事を働くことにする。彼の最終目標はタカラヅカ・ビッグシアターバンクに眠る惑星予算を盗み出すこと。しかし、万能の女捜査官グッディの追撃が、ついに彼を追いつめる!
まず初見で星新一の世界観のようだと思った。犯罪戦争タバコなど悪というものをすべて無くしたピースフルプラネット地球、そこに住む人々は平和で『退屈で眠られないんだ』な毎日。人々は天国に行くために、生きてるそんな103年間。
死ぬために生きるなんてそんなつまらない日々はない。悪党が天国に行けないなんて誰が決めたんだ!天国に行ったことあるやつを連れてこいなんてセリフが何かにあったはずだ。
全てを手に入れられるはずの王子が退屈で眠られないというのは、全てを手に入れてしまえる世界には退屈でしかないってことなのかな。ロケットの達成感!達成感!の前の怒り!生きている!のくだりからも人間らしく生きるということは喜怒哀楽を隠さないこと、喜怒哀楽激しければ退屈はきっとこない。退屈って波がないって感じだから。きっとその退屈な状態は冬眠状態に近いと思う。ずっと冬眠状態のままだから眠られない。
悪いことは楽しいこと、罪悪感があるけどやめられないのは飲んだ後のアイスとかラーメン。新作の化粧品を試すだけって言いながらついつい買っちゃうとき。
悪いことだあいすき(笑)
スイートハートはどちらともいける魔性の存在。男でも女でもすべて思いのまま。スイートハート=恋心?恋は移ろいゆくものだから。
ポッキーがなぜポッキーという名前になったのか考えたらポッキーは心がすぐ折れちゃうからと上にかかるチョコによって味が変わるからなのかなと思った。
しかし芯のプリッツの部分は変わらない。上にかかるチョコ次第で良くも悪くもなれるポッキー。
グッディにとって悪いことは恋で、いい子でいたいは純潔だとかまあそういう感じだったのではないか。
恋をして恋人になりたい、私だけのものにしたいけど嫌われたくないいい子でいたい。これは万人に当てはまる片思いの状況なのかもしれない。
まあでも惑星国家予算の割に暗証番号短いし、ボケた爺さんのフリして婆さんから暗証番号聞き出すなんてルパンもびっくりのちょろさ。これはピースフルプラネット地球だったから成り立ってた銀行であって月から来たらヤツらには通用しなかったのかしら。でも惑星一の銀行って言ってなかった…?
ポッキーが偽装パスポート異星人に売りつけてたよ…?異星人がみんないい子ではなさそうじゃない?
なんやかんやで上田久美子先生の初ショーは楽しかったです。
悪いことがしたいけどいい子でいたいので今日も、ケーキを食べてフィールサイクルへ行ってきました。